防衛研究所の紹介

防衛研究所は、防衛省のシンクタンクであるとともに、我が国唯一の国立の安全保障に関する学術研究機関です。安全保障や戦史に関する調査研究を行うほか、戦史史料の管理・公開を担っています。また、諸外国の国防大学に相当する教育機関として、防衛省・自衛隊の幹部及び他省庁の職員等への教育を行っています。

2022年(令和4年)12月に国家安全保障会議及び閣議で決定された国家防衛戦略において、「防衛研究所を中心とする防衛省・自衛隊の研究体制を見直し・強化し、知的基盤としての機能を強化する。また、「防衛力整備計画」において、「防衛研究所を中心とする防衛省・自衛隊の研究・教育機能を一層強化するため、国内外の研究・教育機関や大学、シンクタンク等とのネットワーク及び組織的な連携を拡充する。」ことや「防衛研究所においては、部隊の中核となり得る優秀な人材の確保・輩出のため、サイバー領域等を含む教育・研究の内容及び体制を強化する。」ことが掲げられました。

さらに、2021年(令和3年)8月、防衛研究所は、文部科学大臣から科学研究費補助金取扱規程に規定する研究機関としての指定を受け、防衛研究所の研究者が科研費に応募できるようになりました。これにより、防衛研究所の研究能力の向上、科学コミュニティへの一層の貢献が期待されます。

これからも防衛研究所は、安全保障・防衛に関する議論の醸成や国家安全保障に関する政策支援のため、さまざまな取組みを推進していきます。

防衛研究所の歴史

防衛研究所の歴史

沿革

  • 1952年(昭和27)8月
    保安庁保安研修所として発足
  • 1954年(昭和29)7月
    防衛庁防衛研修所と改称
  • 1956年(昭和31)5月
    陸上自衛隊幹部学校より戦史室を編入
  • 1973年(昭和48)4月
    研究部(6個研究室)及び教育部の2部を新設し、調査研究·教育体制を確立
  • 1976年(昭和51)5月
    戦史室を戦史部(2個研究室)に改編
  • 1984年(昭和59)7月
    研究部を第1研究部及び第2研究部に組織改編し、国際情勢に関する調査研究体制を充実
  • 1985年(昭和60)4月
    防衛庁防衛研究所と改称し、政策部門に直結した調査研究体制を確立
  • 1994年(平成6)10月
    陸·海·空自衛隊の各幹部学校及び統合幕僚学校の各図書室を防衛研究所の図書館(本館)に統合
  • 2001年(平成13)3月
    図書館(史料閲覧室)が、歴史的資料を特別に管理する施設として総務大臣から指定
  • 2002年(平成14)4月
    図書館に史料室を新設
  • 2002年(平成14)8月
    防衛研究所創立50周年
  • 2004年(平成16)4月
    統括研究官を新設するとともに、第1研究部及び第2研究部を研究部に改編し、調査研究及び国際交流体制を充実·強化
  • 2007年(平成19)1月
    防衛省防衛研究所と改称
  • 2009年(平成21)4月
    研究部に第7研究室を新設
  • 2011年(平成23)9月
    研究部を政策研究部、理論研究部及び地域研究部に、戦史部と図書館(史料室のみ)を戦史研究センターに改編するとともに企画部を新設
  • 2012年(平成24)8月
    防衛研究所創立60周年
  • 2015年(平成27)4月
    研究幹事、特別研究官(国際交流・図書担当)、特別研究官(政策シミュレーション担当)を新設
  • 2016年(平成28)4月
    地域研究部に中国研究室を新設
  • 2016年(平成28)8月
    新宿区市ヶ谷へ移転
  • 2022年(令和4)8月
    防衛研究所創立70周年
  • 2023年(令和5)4月
    政策研究部にサイバー安全保障研究室を新設

組織

組織

企画部

総務、人事、会計並びに調査研究及び研修の総合的な企画及び調整

政策研究部

我が国の防衛政策、諸外国の国防政策、戦略理論、グローバルな安全保障及びサイバー領域等における安全保障に関する調査研究

理論研究部

我が国及び諸外国の政治、法制、社会及び国防経済学や紛争後復興に関する調査研究

地域研究部

国際関係及び諸外国の情勢に関する調査研究

教育部

幹部自衛官その他幹部職員への安全保障に関する教育

戦史研究センター

戦史に関する調査研究、戦史の編さん及び戦史史料の管理・調査研究

特別研究官(国際交流・図書担当)

国際的な研究交流に関する調査研究及び図書等の提供による防衛研究所、統合幕僚学校、陸・海・空各幹部学校の調査研究・教育活動の支援

特別研究官(政策シミュレーション担当)

自衛隊の管理及び運営に関する政策シミュレーション

防衛研究所の組織改編について

実施内容

研究幹事

研究、教育、国際交流等について、防衛研究所長の補佐体制を強化するため新設しました。

特別研究官(国際交流・図書担当)

防衛研究所における国際交流が近年質量ともに増大していることから、国際交流を円滑かつ効果的に実施できるよう新設しました。

特別研究官(政策シミュレーション担当)

防衛研究所の政策支援機能の強化の一環として、シミュレーションを通じて政策部門を支援するため新設しました。

防衛研究所の刊行物

防衛研究所のイベント