大正のスペイン風邪パンデミックと帝国陸海軍
件名:軍艦「矢矧」流行性感冒ニ関スル報告
この史料は、軍艦「矢矧」の戦時日誌であり、大正8年1月の「軍艦矢矧流行性感冒に関する報告」には、艦内で流行性感冒の集団感染が発生、乗員469人のうち442名が罹病、48人が死亡したことなどが記されています。
件名:流行性感冒予防心得(大正8年1月内務省衛生局)
この史料は、大正8年、海軍が、流行性感冒拡大防止のため関連部署に配布した、内務省衛生局作成の「流行性感冒予防心得」です。
件名:流行性感冒予防接種ノ件
この史料は、大正9年3月、陸軍における流行性感冒の惨害に鑑み、入営予定の壮丁(徴兵検査を受けるもの)に対し予防接種を実施することを陸軍大臣(田中義一)に仰ぐものです。
件名:壮丁ノ流行性感冒予防接種ニ関スル件
大正10年当時、流行性感冒の惨害に鑑み、陸海軍では入営予定の壮丁(徴兵検査を受けるもの)に対し、入営約1ヶ月前に予防接種を実施することとしました。この史料(「流行性感冒予防接種證」)は、予防接種の実施証明書であり、医師が交付することになっていました。